NEGLIA in Tokyo

やまたつくんのトラブルカルテ

経営、ヘルスケアを中心に人生100年時代の生き方に関する情報を発信&子育てネタも少々。

炎上が起こるメカニズムについて

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こんにちは、小宮山です。

人は追い詰められていくと自分を奮い立たせるために、敵とみなした人を徹底的に批判します。

おいおい、それはこの場では関係ないだろってことまで言及し、聞くに堪えない憎悪のヘイトスピーチが繰り広げられます。

筆者は過去に高校、大学院そして今の会社において、この手の憎悪にやられて失脚していますが、今でも思い出したくはない負の記憶です。

彼らの敵意に対して筆者も憎悪モードになってしまい、日記で振り返るとあまりにも人格が変わりすぎていたのが分かるからです。

しかし普段は穏やかな人でさえ、なぜ憎悪の渦にとらわれてしまうのでしょう?

そこで今回は、人が炎上に参加してしまうメカニズムについて解説します。

炎上のエピソードを見るたびに「ひでえな」と理性で思っていても、自分もその一員になりかねないという矛盾。

罵詈雑言を嬉んで叫んでいる人たちは、中学生や高校生もいれば、サラリーマンも主婦も年金生活者もいる、ごく普通の人なんですから。

全ては私たちの本能にセットされているプログラムが原因なんです。

人間は私たちと奴らに分類しがちである

ふつうは見ず知らずの他人に向かって、聞くに堪えない暴言を連呼するってのは異常だと思いますよね。

彼らがこの手のヘイトスピーチを堂々と行うのは、「私たちは正しい」と思っているからです。

人間は他人を

  • 私たちという仲間
  • 奴らという敵

に瞬時に分類する本能を身につけていることが多数の心理実験で証明されています。*1

例えば、恋愛ではグループの中で目立っている人がモテますよね。

世の中は白と黒で単純に2つに分けられるもんじゃないって理性では分かっていて、グループ分けに何の意味もないことは、みんな分かっています。

けれど本能は他人を「敵」と「味方」に無意識下で分類しちゃうんですね。

正義は快楽である

そして人間は進化の過程でもう1つ、ややこしい刷り込みを得ています。

「正義は快楽である」という感情です。

道徳に反した人を罰したり、罰しているのを見るだけで脳は快楽物質である「ドーパミン」を分泌することを、脳科学は明らかにしました。

このドーパミンは麻薬と同じ作用をもっているので、深刻な依存症を引き起こします。

古代人はサバンナで住んでおり、一人ではライオンなどに勝てないので、みんなで助け合わないと生きていけませんでした。

そんな中で抜け駆けする人・裏切者がいたら、グループは全滅の危機に直面します。

なので私たちはルール違反をした者に対してお仕置きをしたくなる性質が、本能にプログラムされました。

問題のある記事が投稿されると、たちまち何千件ものコメントが殺到して炎上しますよね?

あれは「悪」を攻撃して、快感を得たいという本能が原因です。

匿名という安全地帯から石を投げられる & 罰しているのを見れる環境では、快楽を止めるリミッターである「空気」がありません。

ネット炎上は意思のチカラでは、止められないんですね。

キレイごとはなぜ嫌われるのか?

一方で疑問に思う人がいます。

「道徳を前面に出して自分を正当化する人、キレイごとをいう人にも嫌悪感が湧くのだけれど・・・・道徳に反してないのに、なぜ?」

これもまた本能に刻まれたプログラムが原因なんです。

キレイごとを言う人はたいてい、経済的な勝ち組であることが多いです。

古代人は助け合って生活してましたが、ボスになるためには勝ち上がらねばなりません。

道徳に反したことをすると、日産のカルロス・ゴーンさんみたいに刺されます。

なので勝つためには道徳の許容範囲スレスレで、抜け駆けをしなければなりません。

このような高度な戦略を使うには、単に賢いだけでは不足しており、「どこまで許されるか」を正確に把握している必要があります。

キレイごとを前面に出してくる人ってのは、道徳を利己的に使おうとしている人が多いので、私たちは無意識に警戒してしまうんですね。

例えば愛煙家の事例を見てみましょう。

この50年で「喫煙 = 悪」という図式が成立し、今では公共の場でタバコを吸う人はフルボッコにされます。

この状況に愛煙家たちは反発してますよね。

何も電車待ちしてるときや病院の待合室でタバコを吸っていた過去に戻すのではなく、せめて喫煙所の絶滅だけは止めてくれと。

普通の人なら「それでいいんじゃないの」って思うのですが、中には何かにとりつかれたように徹底的に攻める人もいます。

あるいは最近話題になった、青山学院大学の近くに保育所を作るプランへの反対運動も同じ構図です。

www.sankei.com

「イメージに合わない」「価値が下がる」

10月中旬、港区が実施した「子ども家庭総合支援センター」に関する説明会で、住民の一部からはこんな声が相次いだ。

平成28年に児童福祉法が改正され、都道府県や中核市のほかに特別区でも児相が設置できるようになった。

このため港区は、児相のほか、さまざまな事情で養育が困難な母子家庭が入所する支援施設や家庭問題の相談に対応する子育て支援機能も備えた同センター(地上4階建て)を整備することを決めた。

総工費は100億円以上。

昨年11月には同区南青山5丁目の国有地(約3200平方メートル)を用地として購入した。

区議会の承認も得て、平成33年4月の開所を目指しているが、今年10月に2回行われた住民説明会で、計画の見直しを求める声が相次いだのだった。

建設予定地は東京メトロ表参道駅に近く、周囲には高級ブランドショップも建ち並ぶ都心の一等地。

反対住民らでつくる「青山の未来を考える会」の佐藤昌俊副会長(63)は、「区が掲げる『気品とにぎわいのまち 青山』に合致しているのか。他に候補地はなかったのか」と、区の姿勢を疑問視する。

ところがこの運動の背後には不動産業者であるグリーンシード社がいました。

同土地の購入を港区に断念させ、民間主導による土地再開発を狙っていたようです。

yodokikaku.sakura.ne.jp

このようにキレイごとを前面に出してくる人は、自分の利益を最大化するのが目的の人がいますから、載せられないように注意が必要です。

本能は短観であれば、理性でコントロールできることが分かっています。

メカニズムが分かっていれば、炎上に加担したりすることもなく、炎上しても動じなくなります。

品位も保てるでしょう。

関係ないのに石を投げてくる人は、理性で本能を全くコントロールできない、言葉は悪いですけれど「動物」だと思えますから。

ふと罰したい感情が浮かんでも、ひと呼吸おいて行動することを筆者は心がけています。

それでは本日のまとめです。

  • 人間は他人を本能で他人を「敵」と「味方」に無意識下で分類してしまう。
  • 道徳に反した人を罰したり、罰しているのを見るだけで脳は快楽&麻薬物質である「ドーパミン」を分泌する。「悪」を攻撃して、快感を得たいという感情が本能で備わっている
  • キレイごとをうさん臭く感じるのは、前面に出してくる人は、自分の利益を最大化するのが目的の人がいるから

最近の脳科学から得られる知見をみるたびに、私たちの本能と社会システムはミスマッチしているなあと筆者は思います。

ミスマッチが引き起こすストレスや不利益はメカニズムが分かっていると「仕方ないな」、「気をつけよう」って気持ちになるので緩和されます。

分かっていればある程度はコントロールできますから。

一番キツイのは、無意識でコントロールできない状況に直面したときです。

このブログでは、エビデンスに基づいたいろんなことを解説していこうと思っています。

では、また明日。

Ciao~。

朝日ぎらい よりよい世界のためのリベラル進化論 (朝日新書)

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*1:ウィリアム・ピータース著 「青い目茶色い目-人種差別と闘った教育の記録」