筆者は2年ほど前に、仕事中に倒れて起き上がれなくなりました。
プロジェクトリーダーになってからずっと、体と精神を酷使し過ぎましたからです。
プロジェクトって高確率でヤバい局面が来るんです。そのたびに、
- このプロジェクトは成功させないと会社が傾いてしまう
- 私はリーダーなんだ
- 弱気になっても周りに見せてはいけない
- 強くあらねば
と自分を奮い立たせて、自分自身と周囲に対しての完璧なイメージを保ち続けていました。
- 会社は私に良くしてくれた
- 周りの人もいい人ばかりだ
- 社長も役員も期待してくれている
- だから周囲に貢献し
- 社会のためになることを第一におき
- 毎日がんばっていこう
という決意。立派ですね、はい。
ですが、
- ずっと歯を食いしばって
- 心をすり切れらして踏ん張り続けている
ときに
- 自分の努力ではどうにもならない
- 今までの努力が無になる
場面に会った時、心が折れました。ボキっと。再起不能になりかねないぐらいに。
そんなとき、あなたが大切にしたかった「周りの人」は心配するだけでなく、誰よりも悲しみます。
一方であなたの失敗を望んでいた人たちがいると、ここぞとばかりに集中砲火してきます。
あなたは耐えられず、心がますます擦り切れていく・・・。
今回のエントリは、人生における逃げどころの判断指標について解説します。
さっさと逃げたほうがいいですよ。他人のための人生を生きるなんて、まっぴらごめんです。
人間は過度のストレスを受け続けると、逃げ出すという選択肢さえ見えなくなる
まずは、この漫画から。
鬱になるメカニズムを分かりやすく解説しています。
「死ぬくらいなら辞めればいいのに」と思う人は多いでしょうが、その程度の判断力すら失ってしまうのがブラックの恐ろしいところなのです。たとえば、両側を崖に挟まれた細道を歩いているとします。道にはいくつもの分かれ道や扉があります。
元気なうちはそれがまだ見えます。真面目な人ほどその道や扉を塗りつぶしています。何度も何度も繰り返し丁寧に。
そうこうするうちにも長時間労働は思考力を奪い司会を暗くし、ハラスメントは傷になって痛み続ける。
何度も塗りつぶした道や扉はもう見えず、大切な人の声も届かず、壊れたように歩くことしか考えられなくなり、気が付かないうちにその人の司会はこんなことになっています(真っ暗)
自分のまわりの環境はコントロールしきませんから、追い詰められていくんですよ。いくら注意してても。
小室哲哉さんが、詳しく書かれています。
「余計なことは考えなくていい。ただ続けろ。絶対にとまるな」僕には、その声に従うほかに選択肢がない。
それはもう、「生きながらにして死ぬ」ことを課された日々だった。
「何がどうなろうと、たとえあなたが精神を病もうが、粉々に砕けようが、とにかく次の駅までは這ってでも行ってください」
「今日で全て辞めます」なぜ、そう言えなかったのか。逃げ出さなかったのか。想像してもらいたい。一人の人間に何十億、何百億円の負担がかかることを。
ドラキュラは、日光を浴びると、一瞬にして灰になるという。あの頃の僕は、2年なり3年なりの時間をかけて、ゆるやかに灰になっていった。
それが「生きながらにして死ぬ」ということだ。
ドラキュラになんて、なりたくないですよね?
ストレスの蓄積が自分の許容値を超えつつある時、体に何らかの異変が起きる
ストレスが自分の許容上限を超え始めると、体は必ず何らかの異変を起こして、知らせてきます。
- 男性は蕁麻疹
- 女性は口内炎
が多いようです。
私の場合は、下記のようになることが「実体験」で分かりました。
Stage 1. 口内炎が増える
Stage 2. 全身が尋常でないレベルで痒くなる
Stage 3. お風呂に入ると皮膚に激痛が走る
Stage 4. 朝起きても体が強制的に昼過ぎまで睡眠させるため、昼夜逆転が続く
元自衛隊メンタル教官が教える 「折れてしまう」原因は、ストレスではなく◯◯だった (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

自衛隊メンタル教官が教えてきた 自信がある人に変わるたった1つの方法
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パニック障害寸前にはならずに済みました。
会社に行く時間になると、体が強制的に睡眠モードに入るからです。
もちろん、昼夜逆転でBOSSからは説教。でも、パニック障害になるなどのおもたい後遺症が残る瀬戸際でした。
実は、原因不明の蕁麻疹がずーっと続いてたんです。プロジェクトリーダーを止めて療養に入ってから元に戻るまで、「半年」かかりました。
元に戻ったから良いですが、今考えると恐ろしいです。
どんなに小さいストレスでも、解放できずに蓄積し続ければ、疲労破壊を起こします。
疲労骨折って、経験したことないですか? 心も疲労で骨折するんです。
逃げることで失うものは、最小にしておく
どのタイミングでなら逃げてもよいのか、いつ逃げるべきなのか、その見極めがとても難しいなんですよね。
逃げられなくなる状況にハマることは絶対に避けるべきです。
逃げることで失うものが大きいと「自分が思うと」、逃げられなくなります。
例えば、
- 住宅ローン
- 評判
- 正社員・大企業社員という立場
- 出世
- 子供の養育費
などなど。
人間はもってるものは得るモノの3倍の価値があると無意識に認識しているそうです。
だからなかなか捨てられない。
どこかで一度、自分の幸せに優先順位をつけてみてください。
- この人に嫌われても他の多数には好かれてる。評判も良い
- クビになっても、転職先はある
- 他に稼げる手段もある
- 共働きの伴侶もいる
などなど、身軽な状態でいるのが解です。早めに。
望ましくは20代ですね。
30代だと失うものが重なってしまうんですよ。立場やら家族やら評判やら。
私がそうでした。
「まさか、自分がなるなんて! あれだけ注意してたのに」
と思いましたが、後の祭り。
踏んだり蹴ったりになることもあるんですよね。すべては確率ですから。
本日のまとめです。
- 人間は過度のストレスを受け続けると、逃げ出すという選択肢が見えなくなる
- ストレスの蓄積が自分の許容値を超えつつある時、体に何らかの異変が起きる。
- 逃げることで失うものは、最小にしておく
逃げられなくなるのは、自分で考えるよりも他人の望む通り動く子を褒める日本社会の空気・教育が主な原因と思います。
実際に欧米、韓国など他のアジア諸国では流動性が高いけど、うつ病は少ないです。
立つ鳥跡を濁さずということわざがありますが、守らずに辞める会社がどうなっても知ったこっちゃねえよが正解です。
働く業界が変われば、その人たちとは2度と会いませんからね。義理立てなんてしなくてよいです。
坂の上の雲に記載されてますが、日露戦争で活躍した司令官って、終了後みんな1年以内に亡くなってます。
事前検討にあたった主席参謀は、戦争が起こってないのに検討中に2名も亡くなってる。
死ぬ気でやると、ホントに死にますよ。逃げましょう。他人のため働きたい人たちに頑張ってもらいましょうよ。
ではまた明日。
Ciao~。
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